竹馬の起源
「竹馬」という言葉の起源は、中国の漢末から東晋までの人物を中心とする逸話集である「世説新語」(5世紀)の中に、「竹馬」とは、笹竹を馬に見立てて股の下に入れ走り回る遊び、とあります。ちょうど魔法使いが箒にまたがって飛び回るように、子供達が馬に乗る大人のマネをして、竹にまたがって走り回っていたのがそう呼ばれたのでしょう。
日本では平安時代(10世紀頃)、子供達が笹竹に跨って遊んでいる和歌があるそうです。また、室町時代には長い2本の竹幹に横木
をくくりつけ、両足をのせて竹幹の上端をにぎり歩行する遊びがあり、これも「竹馬」とよばれるようになりました。江戸時代には、竹の幹の先に木製の馬頭、末端に車をつけた物となり、これは、「春駒」とよばれていました。
今、私達が知っている竹馬は、真竹(マチク)から作られますが、この真竹が日本各地で自生するようになったのは鎌倉時代時代以降で、子供達でも自由に小刀を使って竹細工ができるようになった時代を考えると、現在のような竹馬が全国的に知れわたるようになったのは、やはり江戸時代末期以降ということになるでしょう。